スタッフより
世田谷区のG様から雨漏り検査の依頼を受けました。
現地に足を踏み入れたところ、同じデザインの建売住宅が
十数棟も並んでいました。このような場合、どこか1棟で雨漏りが
起こると他の住宅でも連鎖的に発生することが少なくないのです。
その理由は、どの住宅にも同じ納め方の雨仕舞をしているからです。
どこかの住宅で雨仕舞の問題が見つかれば、他も同じ血管を抱えているのです。
どうやら、良くない雨仕舞の納め方をした住宅が大量生産されているようです。
G様の話によると、この分譲地は約20年前に販売されたとのこと。
この住宅で雨漏り調査を進めているうちに、周辺の他の住宅も危ないのでは
ないかと心配になってきました。
雨漏りの原因を調べたところ、2つの浸水ルートが見つかりました。
1つは、窯業系サイディングの隙間を埋める水平目地からの浸水です。
2階の縦張りサイディングの水平目地に充填されたシーリング材が劣化し、
そこから雨水が浸入したのです。
もう一つは2階バルコニーの床面に施工したFRP防水の立ち上がりからの
浸水です。
水平目地のシーリング材が劣化した原因は、主として経年劣化によるものです。
G様によると、この住宅では数年前に外壁を塗り替えたそうです。
この時点ですでに住宅の築年数は15年を超え、シーリング材の更新時期を
過ぎていました。ところが塗装会社はシーリング材を打ち替えなかったのです。
明日へ続きます。