スタッフより
世田谷区のH様から雨漏りがするというので、伺ってみました。
H様のお宅の屋根は、伝統的な瓦屋根で、原因は
どうやら漆喰の崩れによる雨漏りのようでした。
漆喰とは、日本側らなのの目地の重点や、接着に用いられる
水酸化カルシウム(消石灰)が主成分の粘土質建材です。
主に屋根の棟部(屋根頂上部)に使われているため、風の
影響を受けやすく、それが原因となってヒビが入ります。
さらに漆喰部の雨仕舞が悪いと、雨天時に雨水が当たる
ことによって漆喰が削られ崩れて、そこから雨水の侵入
が始まり雨漏りとなります。
このような屋根の場合の修理方法をご紹介します。
まずは、漆喰の土台となる葺き土を整えて雨水の経路を考慮しながら、ひび割れている
漆喰と葺き土を取り除きます。この葺き土は再利用するので、
すべて取り除く必要はありません。葺き土とは、漆喰を塗る
ための下地になる土のことです。表面が凸凹していると、
漆喰が塗りにくく、また厚みにムラができるので均等にします。
その後、漆喰との付きをよくするため、スプレーで濡らします。
そして、漆喰を隙間なく均一に塗ります。ポイントは適量で塗るこ
とです。専用コテを使って漆喰の表面をならし、整えます。
この際に雨仕舞いをしっかり考慮して、漆喰が多いようであ
れば減らします。乾燥すれば仕上げです。
H様は、はじめは不安げでしたが、こういったプロセス
をはじめに説明することで安心されました。ただ、このプロセスが
簡単そうだということで、DIYでやろうとする方がおられますが、
おすすめできません。
実際やってみると、補修工事以前に下準備に時間がかかる
ことが分かりますから。もちろん、一般の方が屋根に登って
作業するのが大変危険なことはいうまでもありません。