スタッフより
昨日の続きになります。
「硬質ウレタンフォームなた、水蒸気などを通さないのではないか」
と疑問に思う人が少なくないでしょう。そこが落とし穴なのです。
建築物断熱用吹付硬質ウレタンフォームは4種類あります。昨今、
木造住宅の現場で多く使われているものは「A種3」というタイプです。
この種類は透湿性が大きいのです。住宅金融支援機構の木造住宅
工事仕様書によると、A種3の透湿率は31.7ng/(m・s・Pa)です。
A種1は、9.0、A種2とB種は4.5。数値が大きいほど水分や水蒸気を
通しやすいのです。
つまり、吹付硬質ウレタンフォームの中でも、A種3は水蒸気などを通しやすい
断熱材なのです。にもかかわらず、吹付硬質ウレタンフォームはどれも透湿性が
小さいと思い込み、断熱材事態に防湿効果があると勘違いしている現場監督は
少なくないのです。
では、どの程度通気層を確保すれば良いのでしょうか。まずは建築物断熱用吹付
硬質ウレタンフォームが設ける独自の施工基準に従うのが良いでしょう。
基準がない場合の目安としては、前出の木造住宅工事仕様書に記載された
「屋根断熱とする場合の注意事項」が参考になります。同仕様書によると、
あるさ30mm程度の通気層を断熱材の外側に設けることが望ましいとのこと。
さらに室内側に防湿層を設けて、室内からの水蒸気などの進入防止を推奨しています。
メーカーの施工方法によっては、透湿防水シートを張ったり、専用の通気部材を使ったりして
通気層を確保するケースがあります。事前に施工仕様書などで採用する際の注意点を
確認することが大切です。
明日に続きます。