スタッフより
杉並区のI様のお宅は、2004年に建てられた在来木造3階建ての住宅です。
外壁はモルタル吹き付け仕上げで、通気層はありません。I様が雨漏りに気づいたのは
入居から5年近くたったころです。2階キッチンのサッシの上枠ビス穴から水が
垂れていたのです。連絡をうけた住宅会社は、そのサッシの外側から雨水が浸入
していると判断し、サッシと外壁との取り合い部分にシールを打って補修をしました。
しかし、雨漏りは治まらず、住宅会社は補修を繰り返しました。
少しの雨でも雨漏りが発生するため、困り切ったI様は、弊社に再検査を依頼しました。
現地をみたところ、モルタル仕上げの外壁全体にひび割れが目立ったことから、施工品質
の低さが分かりました。I様にうかがうと、問題のサッシ周囲は、いったん外壁を剥がして
防水工事をやり直したらしいのですが、その箇所ではアスファルトフェルトとみえる下地材の
端部が数ミリの段差となってモルタル仕上げの表面に現れていました。
一方、建物内では、小屋裏や天井裏に異常はいられず、雨水の侵入箇所は問題のサッシが
取り付けられた外壁のどこかにあると考えられました。そこで、雨水侵入の可能性がある
5か所で、散水調査を実施しました。2階にある問題のサッシの真上のほか、
そこから離れた3階部分や、屋根の破風邪まわりなどです。
問題のサッシの上方に当たる3階部分ぼ外壁に約20分散水すると、雨漏りが発生した
ビス穴から、水が垂れてくるのが確認できました。
明日に続きます。