スタッフより
昨日の続きになります。
補修したはずなのに、なぜ雨漏りは止まらなかったか?
当初の補修を行った住宅かいしゃは、2階サッシの上枠から水が垂れてきていた状況から
判断して、単純に、すぐ屋外側に雨水侵入箇所があると考えたようです。
そこでサッシ屋外側の上枠周囲にシンーリングを施工したが、
止まらない雨漏りの原因が分からず、最終的にさじを投げてしまったのであろう。
この住宅かいしゃには、いくつかの認識不足があったと考えられます。
まず1つは、「屋内側で水が垂れてキタサッシ付近だけに雨水侵入箇所があるとは
限らない」という点です。
弊社の再検査時は、2階開口部のサッシ周囲はすでに住宅会社の補修後だったので、
もともとの状態は分かりませんでした。しかし、すぐ上方にある3階開口部で
サッシ周囲に雨水侵入箇所が見つかったことを考えると、同様の取り付け方だった2階サッシ
の周囲にも侵入箇所があった可能性は確かにあります。
当初の補修を実施した住宅会社は、補修後に雨漏りが止まらなかったのであれば、
他にも原因箇所をあると考えるべきでした。
もう1点の認識不足は、「雨水の侵入箇所は空らず氏も1か所とは限らない」
という点です。
再検査時の散水では、先述の3か所から侵入したうすいが、 いずれも室内の
同じ箇所(2階サッシの室内側上枠)から滴り落ちてくることが確認できました。
このように、異なる箇所から侵入した雨水が壁内を伝わってくるうちに
室内側の同一箇所で漏水として月減するのは、珍しいことではありません。
「雨水が漏れ出した箇所と侵入箇所が近接しているとは限らない」
「雨水が漏れ出たのが1か所でも、侵入箇所が1か所とは限らない」
この2点を肝に銘じたいものです。