スタッフより
日差しが強く、日照時間も長くなると、太陽光発電があればいいなぁ~
と思われる方も少なくないでしょう。
太陽光パネルは、初期投資がそれなりにかかりますが、月々の
電気代が安くなったり、あるいは余剰分でもうかったりすることや、
国が一時期設置を奨励していたこともあり、最近は特に郊外でよく見られるように
なりました。
また23区内でも、日当たりが良くて屋根面積が大きい家では、太陽光パネル
の設置を考える家庭も少なくないようです。
そのブーム伴い、太陽光パネル設置に関わるトラブルは増えています。
杉並区のT様より雨漏りがするので見て欲しい、という依頼をうけました。
場所は、どうやら太陽光パネルの下あたりらしいです。
太陽光パネルを屋根に設置するとパネルにより日射が遮断されます。
その結果、野地板が低温化するため湿潤し、劣化が集中します。
この現象を防ぐには、小屋裏換気量をより大きくし、また、野地板
湿気を野地上に排出できるような野地上通気の措置が必要になります。
太陽光パネルの高防水な止付け方として、波板の山部に取り付ける
方法を提案いたします。この方法は、ブチルテープやコーキング材
などによる止水方法ではなく、構造的に留め付け釘・ネジからの雨水侵入
を防ぐことができるのです。また、波板の山部を利用して、野地上通気
も同時に実現することができます。下葺材として、透湿ルーフィングを
利用します。野地板の湿気を透湿ルーフィングと、波板の山部の通気空間
を通して、棟から排出することができるのです。今後太陽光パネル
の設置を考えておられる方は、是非取り付け方に留意してください。