スタッフより
港区のF様の住居は築15年の木造住宅です。天窓付近から水滴が落ちる
感じがするといいいます。
ただ、そんなに急に対策する程ではないと思っていたそうですが、
これから季節の変わり目の雨や梅雨の時期が来るので前もって備えておいた方が
良いと判断されたそうです。
F様は良い判断をされました。季節の良い時気にならない不具合が梅雨を迎えると
一変しますから。
「トップライト」は、光を採光を効果的に取り入れ、雰囲気のある空間を作り出すことができます。
また、風の通り道にもなるので、明るく気持ちの良い空間を作り出すこともできます。
室内にいながら日の光を感じることができるため、
窓からの採光が難しい場合は、取り入れる住居が増えています。
特に都心部では、住居が密集して隣家との空間が少ないのでトップライトは
大事な役割を担っているようです。そういう便利なトップライトなのですが、
反面、汚れが目立つ、まぶしいといった不満の声も目立ってしまいます。
そして不満の最たるものが雨漏りですね。
トップライトは、基本的には屋根に穴を開けて設置するもの。突起物なので
雨は必ず受け、ガラス部分はもちろんのこと、出っ張った上の方に
水が溜まりやすかったり、水が回りこんでしまったりするので雨漏
りの危険性が高いのです。各メーカーで水が入り込まないように
技術は進歩しているのですが、それでも一層気を配った施工が必要
になる場所です。トップライトからの雨漏りの原因は、主に3つあります。
(1)ゴミや葉っぱなどの異物の詰まり
長年積もった落ち葉やゴミ、鳥の巣などで、水切りの上の方に水が
入ってしまって中に入り込んでしまうことがあります。
下葺きである程度防ぐことができるとはいえ何年も水が溜まって
しまえば雨水も浸透していきます。下地を貫通しているので、
そのままじわじわ入り込み、雨漏りに発展していまします。
(2)ゴムパッキンが劣化する
窓枠に使われているゴムパッキンと同素材ですが、壁のシーリング材と
同様、だいたい10年程度で劣化してきます。
(3)防水シートの劣化
防水シートを使うと、天窓の上や脇から流れてくる水をスムーズに屋根
の上に流すことができます。しかし瓦の形状に沿うように鉛でできてい
るので、20年経つとどうしても穴開きが出てきてしまい、
異物の詰まりのケースと同じで雨漏りが発生します。
F様の場合は調べてみると、トップライトの
立ち上がりコーナーの下葺材の施工不良、捨て水切りの施工不良が
主な原因でした。雨漏り箇所の修繕だけでなく、野地板、垂木までも
交換が必要だと判断しました。