スタッフより
今回も築浅物件の事例です。
港区のS様のお宅では、新築時より玄関わきの
結露が発生しているのに気づいていたそうです。そして
そのまま放置していたら、水滴が流れ、結露水が廊下に流れ出し、水をまいたような
状態になったので連絡をくださいました。調べてみると、結露した
壁には断熱材が入っていませんでした。メーターボックスを囲む壁面の
一部で、ボックス内の温度が外気と同程度まで下がり結露が生じたのです。
玄関扉の外枠と壁の隙間は20mm程度でウレタンを吹き付けると仕上げの
面合わせができないと判断したようです。
そこで既存のボードを撤去し、ボード系断熱材と下地ボードが一体と
なった複合ボードに交換しました。複合ボードなら20mm程度のクリアランス
でも設置できるのです。コンクリートの型枠に生じた狂いが原因で、
断熱材と仕上げを施工する隙間が確保できなくなった場合、断熱材を
犠牲にするケースはしばしばあるようです。また、玄関周りの小さな壁面
では作業の手間を軽減するため断熱処理を省くことがあります。しかし、
外壁前面に断熱を施し、ペアガラスまで入れた建物では些細なことが
命取りになるのです。一般的に玄関周りは温度が低くなりがちなので、
断熱処理を怠たると特に冬の結露が酷くなるので注意が必要です。